田んぼを学び始めて2年目、シェア田んぼをはじめて1年目の初心者が、経験したことを書いています。
6月下旬ですが、中耕除草機を使ってはじめて田んぼの草取りをしました。
田植えから2週間後の田んぼはこんな感じ。
奥の方が田植えした苗です。まだまだ小さいですね。
一番手前の何も植わっていないところはまだ田植え前で、 田植え用の苗がいくつか浮かんでいます。
今後退治しないといけないのは主にこの草。
コナギっていう奴です。
1.中耕除草機とは
こういう奴です。
【笹川農機】水田中耕除草機 AL1-70 一丁押 [除草機]
原始的ですが、傘のようにこれ以上進化しようのないくらいの完成形な感じがします。
これを苗と苗の間の溝に沿って押して進みます。
中耕除草機を使うメリット・デメリットをまとめてみたいと思います。
2.デメリット①:苗のそばの草が取れない
中耕除草機は、除草する部分の幅は20cmもないくらいです。
一方、苗の株間(稲と稲の間の幅)は、場所にもよりますが30~35cmくらい。
幅広のところは1回通すだけでは草は取りきれません。一度通した後に一旦引いて、少しずらしてもう一度通したりしますが、苗のすぐそばの草までは取り除くことができません(ヘタすると稲苗も除草してしまいます)。
苗近くの草は結局、丁寧に草取り棒で取るか、手で直接聞き抜く必要があります。
ちなみに草取り棒というのはこういう奴。
送料B 水田熊手 水草とれ太ビッグ DK-818 幅広タイプ 田んぼ
3.デメリット②:縦か横かの一方向しか通せない
器具の性質上、押し進むだけなので、一方向にしか進めません。
四角の田んぼがあるとして、進めるのは縦か横の一方向のみです。
横方向に通したとすると、縦方向の稲苗間には草が残ったままになります。
これらも除草するとなると、横方向に通したあと、縦方向にも除草機を通さないといけなくて、移動距離にすると結構たいへんです。
もちろん、縦方向に残った草はその他の方法(草取り棒や直抜き)で取ってもいいんですが。
4.デメリット③:苗の根を傷める可能性がある
除草機、除草部分の幅が20cmくらいとはいえ、泥の下をごっそりえぐることになります。
草が除かれるのはいいのですが、ヘタをすると苗にも影響する可能性が。やり方によっては根をこそぎ取ってしまうかもしれません。
はじめて除草機を使った時、確かに「こんなごっそりいって、苗は大丈夫なんかなあ」と思ったのですが、後半の時期の除草では師匠から「苗の根を傷める可能性があるので、できるだけ草取り棒か直抜きして下さい」と言われました。
苗が小さいうちはまだいいかもしれませんが、成長して泥中を根がかなり張ってくるとどうしても根を傷めることになってしまいかねません。
5.デメリット④:重たい
中耕除草機、押すとなんといっても重たいです。
除草する部分を泥面と水平になるようにして押すと比較的スムーズに進みます(最初のうちは知らなくて押し方が分からず、なっかなか進まずに苦労しました)。
普通は前日などから田んぼの水を抜いた上で除草するらしく、浅水で作業すると確かに軽く押すだけで進むのですが、師匠曰わく「水を抜くと草が一気に生えてしまう」らしいので、基本的に深水のままで除草機をかけています。
なのでめちゃくちゃ重たいです。
幅10mほどの田んぼの中を3往復するだけでへとへとになってしまいました。
しかも腰を痛めていたので、全身を使う力作業をすると腰にひびきます。
6.デメリット⑤:作業後、疲れ果てる。
なんといっても一番のデメリットはこれです。
前述の通り、3往復、たった40分ほどでへとへとになります。3往復だけでは足りず、もっとやらないといけないので多少休憩してからやるのですが、多少休憩するくらいでは疲れが全く取れません。
さらにたいへんなのは家に帰ってから。疲れ果てて何もできず、横になってしまいます。
さらには翌日以降にも疲れがかなり残り、仕事などにも影響します。
師匠曰わく「疲れる前に作業を終える。こまめにやる」。
いやほんとに、実感しました。除草だけでなく、農作業は疲れる手前で終了にした方がいいということを。
ただ、ジレンマがあるんですよね。家から田んぼまで遠いので、土日の二日に分けて作業をするとなると毎回車で往復しないといけないですからね。
いったいどうすればいいのか。悩ましいです。
7.メリット①:作業が早い
やっと出てきたメリットですが、やっぱり作業が早い。
前述の通りもちろんしんどいのですが、それを除けば、押して進むだけなので草取り棒や直接手でやるよりも作業は断然早いです。倍半分。
8.まとめ:中耕除草機の使用は考えもの?
結果、デメリット5個、メリットたった1個という結果になってしまいました。
中耕除草機を使うのがいいのか悪いのか、正直悩ましいですね。
理想は浅水か水を抜いた上で中耕除草機をざざっとかけ、細かいところを草取り棒や直抜きで対応する、というところでしょうか。
ただ、水抜きで作業できない状況では、中耕除草機の使用は正直、ためらってしまいますね。
今年はもう除草機での作業はないので、来年以降どのようにするのか。課題です。
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